こんにちは、細谷ヒロです。
現在整体師として働きながら、サックスプレイヤーとしても活動しています。
先日、整体師やエステサロンの個人店を経営する方々が集まるコミュニティの周年記念パーティーに参加させていただくことになり、大阪の中央公会堂で演奏してきました。
今まで私が出演してきたライブといえば、
①自分で企画して自分たちで集客して催すライブ
②BGMのような位置付けで結婚式場や催事場で行うライブ
③他のミュージシャンに依頼されてサポート的な立ち位置で行うライブ
のような形が主でした。
今回のライブは上記のいずれとも異なり、自身が所属するコミュニティの周年記念パーティーのオープニングアクトとして、場を盛り上げるという役割でした。
音楽がメインのイベントではないため、上記の②に近いのですが、自分が所属している団体だからこそコミュニティの運営ポリシーやコンセプトなどを理解しており、いかにその場にふさわしく、何が求められているかを考えて演奏する必要があるなと感じていました。
一方で、自分の音楽を消し去って人気のポップスをカラオケで演奏するということは絶対にしたくないなという強い気持ちがあり、この日のためにオリジナル曲を用意することにしました。
自分の音楽を捨てずに、なおかつ場が盛り上がるようにするにはどんな演奏をしたらいいだろうか。
以前の自分であれば、自分に求められている役割などは気にせず、どうやったら自分がかっこよく見えるかという視点で曲選びをしたり、演奏していたのではないかと思います。
そうして、場にふさわしくない音楽や求められていないかっこつけた演奏によって場がシラけ、自分の音楽はどうせ理解してもらえないと腐っていたかもしれません。
今回のライブでは、オリジナル曲のコンセプトを「エレガントなオトナ女子が心地よく身体を揺らし、パーティーの始まりに胸を躍らせる」と決めて制作することにしました。
アニソンのようなポップな曲調ではなく、キラキラした印象の横揺れ系な曲調にするため、Roy Hargroveの曲からコード進行やリズムパターンを参考にして3日で作りました。
パーティーでのオープニングアクトが終わり、参加者の皆さんからの暖かい拍手がもらえると、なんだか今まで感じていた自分の音楽に対する苦しさが溶けていくような感じがしました。
今まで、どうやったらすごいと思われるか、かっこいいと思われるか、そんなことばかり気にしていて、リスナーのことを置いてきぼりにしてきたのかもしれません。
自分の音楽は、今回のパーティーではメインではない。
パーティーに参加しているメンバーは、サックスの演奏を聴いてすごいなと思いたいわけではなく、これから始まるパーティーにワクワクしたい。
リスナーが求めていることを考えると、今回のようにそのニーズにあった曲を用意することはすごく当たり前のことだし、一番受け取りやすいのに、いざ当事者の立場になると、どうしてもよりよく見せたい自分が今までいたんです。
その見栄を今回の演奏を通して捨てることができて、お客さんと一緒に音楽を通して盛り上がることの楽しさを素直に感じることができました。
本当にありがとうございました。